浪江町民の皆様が集まる場「あっぷるサロン」を開催しました。 令和元年度テーマ③「参加者で創りあげる企画」

 

弘前大学は、環境省事業の一環として、「あっぷるサロン」を浪江町内のなみえ創成小学校・中学校で毎月開催しています。令和元年度は、「楽しんで学ぶ放射線企画」「健康維持増進企画」「参加者で創りあげる企画」の大テーマに沿った内容を企画しましたので、テーマ別に紹介します。

― 参 加 者 で 創 り 上 げ る 企 画 -

【「茶話会」町内でやってみたいことについての意見交換 パートⅠ】

7月は、町民16名の参加がありました。町内での生活を通して、サロンに集まった方々でやってみたいことの意見交換を行いました。“校庭草むしり奉仕団”、振り込め詐欺の防止のため事例を実演する“劇団”、児童生徒の観覧目的に“指人形劇団”をつくるなどの意見がでました。次回の茶話会は、これらを踏まえて意見交換し、具体化していく予定としました。茶話会に参加した感想として、「皆で意見を出し合うことの意味や大切さを考える時間になった」、「他人の意見をきけて良かった。この会で仲間意識が出来たら良いと思う」、「帰還して間がないため、自分の生活に精一杯! 考える機会がこれまでなかった」等がありました。

茶話会の様子

 

茶話会パートⅡの前に…【なみえ創成小学校中学校の児童生徒が発表】

なみえ創成小学校中学校の児童生徒が、総合的な学習の時間の中で地域の方の協力を得て大豆やエゴマを育てる学習をしました。サロンの皆様にぜひ聞いてほしいという思いから、発表してくれることになりました。初めに大豆レンジャーが登場して体験学習の内容を話し、参加者は引き込まれるように聞き入っていました。とても素晴らしい発表でした。「子どもたちの発表を聞く機会がなかなかないので、聞けて良かった」「感動した!」等の感想がありました。

 

【「茶話会」町内でやってみたいことについての意見交換 パートⅡ】

12月は、町民15名の参加がありました。町内でやってみたいことについて、7月に意見交換を行った内容をもとにさらに意見交換し、次回1月のサロンでは海苔巻きと汁物を作ることになりました。材料や調理機材の調達、当日までのスケジュール等を参加者自身が計画しましたので、皆で準備していく予定です。そして、町内のイベントに参加しにくい方や住み始めたばかりで交流の少ない方々をお誘いすることになりました。

生徒の発表と茶話会の様子

 

サロンでは主となる企画と併せて、浪江町で貸し出ししている個人線量計(D-シャトル)の結果の読み取りや放射線の専門家が対応する放射線相談等を行っています。今回は7月と9月に個人線量計をご持参いただき、その場で結果をお示ししました。被ばく線量を把握できるとわかり、携帯を継続されると話されていました。

本活動は環境省再委託事業「リスクコミュニケーションに係る拠点の活動支援」として弘前大学が実施しています。