浪江町民の皆様が集まる場「あっぷるサロン」を開催しました。 令和元年度テーマ①「楽しんで学ぶ放射線企画」

 

弘前大学は、環境省事業の一環として、「あっぷるサロン」を浪江町内のなみえ創成小学校・中学校で毎月開催しています。令和元年度は、「楽しんで学ぶ放射線企画」「健康維持増進企画」「参加者で創りあげる企画」の3大テーマに沿った内容を企画しましたので、テーマ別に紹介します。

― 楽 し ん で 学 ぶ 放 射 線 企 画 ―

【みんなで勝負!放射線○×クイズ大会】

9月は、町民17名、なみえ創成中学校生徒1名、教職員1名の参加がありました。「放射線はヒトの目で直接見ることができるか?」「アルファ線は紙1枚で遮蔽することができるか?」「アルファ線、ベータ線、ガンマ線、エックス線以外の放射線も存在するか?」等の放射線に関するクイズに、参加者は○×の札をあげて回答しました。発案と解説者は弘前大学の放射線技術科学領域特任助教です。出題ごとに答え合わせをし、「合ってた!(正解した!)」「間違っていた!なんでだ?」等の反応があり、解説後には「そうなんだ」「知らなかった」等の声も聞かれ、皆で盛り上がりながらクイズを楽しみました。

放射線○×クイズ大会の様子

 

放射線○×クイズの後に…【応援グッズ作り応援練習】

浪江町立なみえ創成小学校・中学校、浪江にじいろこども園合同運動会を地域の方々で応援するため、当日使用する応援グッズの作成と、応援練習を行いました。参加者同士で協力し合いながら作成し、時間内で作成できなかった分は、家で作成してくださる参加者もおりました。「応援グッズ作りは他にはないことなので良かった」「何かを作ることで、みんなが一緒になってできるので良い」「雰囲気が良い」等の感想がありました。そして運動会当日は、観客席や競技場所の近くで、作成した応援グッズを用い練習成果を発揮できました。

応援グッズ作りと運動会での応援の様子

 

【「ぱぱっと簡単!料理教室」

お食品中の放射性物質濃度の低減方法について 野菜・果物編】

10月は、町民11名、なみえ創成中学校生徒1名と教職員1名の参加がありました。ほうれん草のお浸し、キャベツと人参の塩昆布和えなどを作りながら、洗う、皮をむく、茹でる、煮汁を使わないことで食品中の放射性物質濃度を低減できる場合があることを、説明しました。参加者に事前に献立と低減方法を図で示し、調理は参加の皆様が、男性ももちろん一緒に、ぱぱっと作ってくださいました。さすがですね。また、調理しながらだと、柿や野菜などの食品中の放射性物質濃度に関する質問も出てきやすかったように思います。

当日、会場での開催準備時に2名の方が早めに駆けつけてくださり、調理器具の準備や野菜の下ごしらえ等を手伝ってくださいました。

クッキングの様子

 

サロンでは主となる企画と併せて、浪江町で貸し出ししている個人線量計(D-シャトル)の結果の読み取りや放射線の専門家が対応する放射線相談等を行っています。今回は7月と9月に個人線量計をご持参いただき、その場で結果をお示ししました。被ばく線量を把握できるとわかり、携帯を継続されると話されていました。

本活動は環境省再委託事業「リスクコミュニケーションに係る拠点の活動支援」として弘前大学が実施しています。